ストレスを指揮する “ セロトニン ”

「あなたのストレスは、どのタイプ?」であなた自身のタイプは、もうお分かりになられたかと思います。

実は、その脳内物質の中でも一番重要な働きをしているのが セロトニン なのです。

快にかかわる ドーパミン、不快にかかわる ノルアドレナリン。どちらも適度な分泌であれば、意欲や快感をもたらし、危険から身を守ってくれます。しかし、分泌量が多すぎると暴走し、依存症やパニック障害、うつ症状を引き起こします。

これを調整しているのが セロトニン です。それぞれの脳内物質が過剰になったときに歯止めをかけ、脳を安定した状態に導きます。

セロトニンはオーケストラでいうと指揮者のようなもの。単独では出せませんが、ドーパミンやノルアドレナリンの演奏者に指示を出して脳全体のバランスを整え、美しいハーモニーを奏でさせます。

Serotonin Effectセロトニンの効果

心身を健康にするセロトニンの働き

「なりたい自分」へ近づけるセロトニン 

セロトニンが影響を及ぼしているのは、ふたつの神経「ノルアドレナリン」「ドーパミン」だけではありません。セロトニン神経を鍛えることで、心身のさまざまな機能が整うのです。

ここでは、心身を健康にするセロトニンの5つの主な働きを紹介します。

「朝、パッチリと気持ちよく目覚められたら・・・」「いつも冷静に物事を判断できたら・・・」「もっと若々しくなれたら・・・」

あなたが夢見ている「なりたい自分」へ、セロトニンが導いてくれるかもしれません。

► 頭がよく働き、すっきりする ◄
セロトニンは大脳皮質に作用して、すっきりと「爽快な覚醒」をもたらします。目が覚めていてもなんとなくぼんやりしている、頭がうまく働かないと感じるときは、セロトニン神経が弱っていることが原因と考えられます。本来自分が持っている思考力・判断力が最大限に発揮できる、理想的な覚醒状態をつくってくれるのがセロトニンです。

► 毎朝気持ちよく目覚められる ◄
寝ているときに優位に働く副交感神経に対し、交感神経は起きているときに優位に働く自律神経です。朝起きてセロトニンが正常に出されると、副交感神経から交感神経への切り替えがスムーズに行われ、気持ちよい目覚めが体感できます。交感神経の興奮のしすぎはストレスにつながりますが、「適度」な興奮を保ってくれるのがセロトニンの優れた点です。

► 平常心を保てるようになる ◄
人はつらいことがあれば落ち込み、楽しいことがあれば気分が高揚します。しかし、その気持ちの揺れ幅が大きすぎたり、いつまでも続くようでは大変です。ノルアドレナリン神経とドーパミン神経の暴走を抑え、興奮状態を適度に保ってくれるのがセロトニンです。セロトニン神経が鍛えられれば、「あのとき何であんなこと言ってしまったんだろう、ついカッとして・・・」などという後悔も減るでしょう。

► よい姿勢と若々しさを維持できる ◄
セロトニン神経は「抗重力筋」に働きかけます。「抗重力筋」とは、姿勢を保つために重力に逆らって働いている筋肉のこと。背筋や下肢の筋肉、まぶたなどの顔の筋肉も抗重力筋です。抗重力筋は寝ているときは休み、起きているとセロトニンの働きによって収縮を続けています。セロトニンの働きで抗重力筋が収縮すると、正しい規制になり、表情も引き締まります。

► 痛みの軽減 ◄
からだのどこをケガしても、痛みを感じているのは脳です。驚くことに、セロトニンは脳内で痛みをやわらげる「鎮痛剤」のような働きも示します。セロトニンが脳内の「痛みの伝わり」を抑えて、痛みを軽減させてくれるのです。たいしたケガでもないのに痛みがひどい、人より痛みに弱いと感じているなら、セロトニン神経を鍛えてみましょう。

 セロトニン生活で毎日が変わる 

Before Afterセロトニン神経が活性化すると、具体的にどのような変化が・・・。

時代はセロトニン的価値観へ

 セロトニン的幸せ 

欲望を感じたときに分泌されるドーパミンや、外部からのストレスに反応して分泌されるノルアドレナリンの暴走を抑え、心のバランスを整えてくれる脳内物質がセロトニンです。セロトニンは  安らぎや愛、幸福感 にかかわっています。

人はほかの人に必要とされることで、心から満たされます。自分のためだけに動くのではなく、視野を広げてみましょう。家族や友人、ペットと触れ合うこと、気の向くまま出かけてのんびりすること、趣味に夢中になることは、穏やかで温かい幸せをもたらします。

セロトニン的幸せとは、人のつながりや自然との触れ合いがカギとなる ただそこにいるだけで安らぐ幸福感 です。

 セロトニン的価値観で幸せをつかむ 

現代人の多くが「ドーパミン的幸せをひたすら追い求め、その快感が得られないこと」によるストレスを感じているのではないでしょうか。ストレスが生まれるのは、あなたのせいではありません。いまの時代に得られる幸せの価値観と、あなたの求める幸せの価値観のずれがストレスを引き起こしているのです

ストレスと上手につき合い、幸せを感じるためには、これまでの価値観からの転換が必要です。誰かが喜ぶと自分もうれしい・・・愛に満たされ、安らぎ、穏やかな満足感をもたらす「セロトニン的幸せ」を手に入れましょう。セロトニン神経を鍛えれば、生き方の質が高まり、自分もまわりも幸せになることができるのです。

 セロトニンを増やす行動を (セロトニントレーニング)

► 太陽光を浴びる ◄
まず朝日を浴びることです。太陽の光を浴びることでセロトニンの分泌がはじまり、脳とからだが目覚めて元気な1日をはじめられます。朝起きたら、カーテンを開けて日差しを入れるなどの習慣をつくりましょう。

► リズム運動を行う ◄
リズム運動とは、ウォーキングやジョギング、ヨガなど、一定のリズムで筋肉の緊張と弛緩を繰り返しながらからだを動かす運動のこと。やりすぎは逆効果なので、最長でも30分程度がおすすめです。

► グルーミング ◄
家族や恋人、ペットとの触れ合いは、心とからだの緊張をやわらげます。親子で肩をもむ、恋人と手をつなぐ、ペットをなでるなどすることで、触るほうにも触られるほうにも効果があるのです。

セロトニンを増やす食材

セロトニン活性のために、トリプトファン・ビタミンB6・炭水化物の含まれる意識して選びましょう。

 セロトニンの原料トリプトファン 

セロトニンを作り出すトリプトファンは、たんぱく質に含まれています。ただし、肉類の動物性たんぱく質はトリプトファンが脳に取り込まれるのを阻害するので、セロトニン活性のためには控えめにしたほうがいいでしょう。

 セロトニンをつくるビタミンB6 

セロトニンを体内で合成するために必要とされるのが、ビタミンB6です。魚類などに多く含まれています。

 セロトニン神経を活発にする炭水化物 

脳でセロトニン神経のエネルギーとなるのが炭水化物です。米やパン、パスタは未製粉のものならビタミンB6も摂れます。

► バナナは万能セロトニン食材 ◄
バナナにはトリプトファンが含まれています。そのうえ、ビタミンB6や炭水化物も豊富。
バナナだけでセロトニンをつくる3つの栄養成分がすべて摂れるのです。
朝食やおやつとして、積極的に取り入れましょう。

よい睡眠でストレスすっきり!

 睡眠でからだと心は修復される 

すべての動物は睡眠を取ります。疲労や痛みなどの身体的ストレスは、睡眠でしか修復することができないのです。

ここで注意したいのは、「ただ寝ればよいのではない」ということ。身体的ストレスを効果的に修復するには、「質のよい睡眠」を取ることが大切です。

からだの機能を調整している自律神経には「交感神経」と「副交感神経」があり、それぞれ異なる働きをしています。

昼間の活動中や、ストレスを感じているときは交感神経が働きます。副交感神経は夜の睡眠中やくつろいでいるときに働き、身体的ストレスを修復します。このふたつをバランスよく繰り返すことで、健康を保てるのです。

では、質のよい睡眠を取るためには何をすればよいのでしょうか。
おもしろいことに、これもセロトニンが関係しています。
セロトニンを活性化して、深い眠りを手に入れましょう。

セロトニンとメラトニンで快眠!

セロトニンはさわやかな目覚めのために、メラトニンは心地よい熟睡のために必要です。

 体内睡眠薬「メラトニン」

私たちのからだは、「明るくなると目が覚め、暗くなると眠くなる」という仕組みになっています。眠くなるのは、体内の睡眠薬ともいわれるホルモン メラトニン の働きです。

メラトニンは脳中央の松果体から分泌されています。メラトニンが分泌されると、体温を下げて眠気をもたらします。このメラトニン働きが身体的ストレスを癒す「質のよい睡眠」につながるのです。

メラトニンには睡眠以外にも、免疫力を向上させたり、心臓血管系を保護したりする働きがあります。老化の原因なる活性酸素を除去し、若返り効果もあるといわれるスーパーホルモン” なのです。

 メラトニンの合成には、セロトニンが不可欠 

メラトニンを正常に分泌させるカギはセロトニンにあります。実は、メラトニンの原料はセロトニンなのです。

朝に太陽光を浴びると、セロトニンがつくられます。日が落ちると、脳内でセロトニンをもとにメラトニンの合成がはじまります。夜になって明かりを消して目をつぶると、メラトニンの分泌がはじまります。次第に体温が下がり、眠くなっていきます。

メラトニンの分泌は午前0時から2時をピークに、徐々に減っていきます。朝になり日差しを受けるとメラトニンの分泌は止まり、セロトニンの分泌がはじまって脳が目覚めます。規則正しい生活をしていれば、ほぼ同じ時間に目覚め、眠くなるのです。

日ごろ「朝起きられない」「寝ても疲れが取れない」と感じている人は、セロトニン不足・メラトニン不足の生活習慣を見直しましょう。

 メラトニンを減らさない夕方の習慣 

► 夜遅くまで電磁波を浴びない ◄
携帯電話やパソコン、テレビなどから発せられる電磁波は、メラトニンを破壊します。次のことを心掛けしましょう。
●できるだけ18時以降はパソコンを使わない
●寝る直前までテレビを観ない
●夜遅くまでゲームをやらない
●携帯電話を枕元に置かない

► 部屋の明かりは消す ◄
まれに、大人でも「怖くて眠れないから」からなどと照明をつけたまま寝る人がいますが、これではメラトニンの分泌が妨げられてしまいます。テレビやパソコンのつけっぱなしによる明かりも影響を及ぼします。寝るときは部屋をできるだけ暗くするようにしましょう。

► カフェイン・ニコチンを控える ◄
飲み物にも気を配りましょう。カフェインやニコチンにも、メラトニンの合成を妨げ、脳を覚醒させる作用があります。夕方以降のコーヒーや紅茶、緑茶などの飲み物は避け、タバコも控えたほうがよいでしょう。

メラトニンで若返り効果も!?

 

肌荒れ・病気のもとになる「活性酸素」

寝不足や不規則な生活で、顔色がくすみ、目の下にクマができ、肌荒れがひどくなったことはありませんか。
これには活性酸素が関係しています。活性酸素は昼間活動している時間に生まれる酸化力がとても強い酸素です。
からだにたまり続けると老化を促進させ、動脈硬化やアルツハイマー病など、様々な病気を引き起こしかねません。
仕事や勉強、運動などで活発に過ごすほどセロトニンが増えますが、同時に活性酸素も増えているのです。

メラトニンは活性酸素の掃除役

この活性酸素を除去してくれるのがメラトニンです。夜、睡眠中に活性酸素を掃き出してくれるのです。
「寝ているあいだにきれいになれる」なんて夢のような話ですが、メラトニンはその夢をかなえてくれます。
ただし、朝6時から14時まで眠るのと22時から翌朝6時まで眠るのとでは、同じ8時間でも肌の回復力が違います。
メラトニンが分泌されていない日中の睡眠では、活性酸素が除去されず、肌荒れはなかなか治りません。
昼夜逆転の生活を続けていると、肌だけではなく体調まで悪くなってしまいます。

 活性酸素をため込まないコツ 

 大人はメラトニン分泌の生活を心がけて 

メラトニンの分泌は思春期をピーク(18歳前後)に、年齢が上がるにつれて分泌量は減少していきます。高齢になると、「眠れない」「朝早く目覚めてしまう」などの睡眠障害を訴える人がいますが、メラトニンの分泌量が減っていることが原因のひとつと考えられます。メラトニンの分泌量がまったくなくなるわけではないので、成人後は特に意識してセロトニン神経を鍛え、メラトニンの分泌を増やすように心がければ、健やかな脳とからだを保てるでしょう。

3か月でセロトニンは増える!

ストレスに負けない脳をつくるために、今日からセロトニンを増やす行動を始めましょう。

重要なのは、最初の3か月

セロトニントレーニングは毎日続けないと、セロトニン神経の構造を変化させることができません。
セロトニン神経の構造が変化しはじめるのは、セロトニントレーニング開始から3か月経ったころです。
そのため、最初の3か月がとても重要。休まずにがんばって続けていくと、かならず変化は表れます。

また心身の状態がよくなったことを自覚できても、それでおしまいにするのではなく、
生活の一部として続けていきましょう。

さらに、HAKAHAKAが誇る『自律神経回復コース』を定期的に組み合わせることで、
6か月経つころにはかなりよい状態まで変化します。

At the endおわりに

皆さんは、もうお分かりになられたかと思います。

セロトニンが「精神的」「身体的」また「美容」にも効果的だということを・・・。

セロトニンは、 人間が健康で生きていくうえで重要なホルモン なのです。

健康で幸せな日々を過ごすためにも、日ごろからセロトニンを増やす行動
「太陽光を浴びる」「リズム運動を行う」「グルーミング」「食生活」「睡眠」を心がけ、
愛に満たされ、安らぎ、穏やかな満足感をもたらす「セロトニン的幸せ」をつかみとりましょう。

HAKAHAKAでは、お客様一人ひとりの心と身体を癒して、
『より美しく』『より健康で』『より自分らしく』
誰もが願う『幸せ』をもう一度取り戻すことを叶えるために、
全力でサポートいたします。

PAGE TOP